ティーライフ社長(愛称=伸ちゃん)は、15年以上お茶の研究を続けて「お茶のカテキンには凄いパワーがある」ことが少しずつわかってきました(今のようにカテキンという言葉さえ誰も知らなかった時代です)。
しかし、大変な現実を知りました。
というのもカテキンは渋みの成分でカテキン含有量の多いお茶ほど飲みにくいという現実。
そして、日本のお茶は品種改良を繰り返して、渋みの少ない嗜好性を追及した結果、カテキンが少なく、奈良時代に薬として日本に最初に入ってきた頃のお茶とは、ぜんぜん違うお茶となっているという事実です。
でも、より健康にいいお茶って、カテキンが多いお茶なんじゃないの?
こう考えて、伸ちゃんはカテキン含有量の多いお茶を求めて、お茶が日本に伝わってきたルートをさかのぼることにしました。この思いを胸に、大学でお茶の研究をしている先生といっしょに、世界中を旅しました。
まずはじめに訪れたのは、インドネシア。バンドンという街の近くでよい茶葉を見つけたのですが、当時、スハルト政権末期のインドネシアは政情が安定せず、安定して茶葉を仕入れにくいのでは…と、取引を断念。
次に訪れたのは、ベトナム。
1975年に戦争は終わったものの、その爪あとが生々しく、道路が爆撃であちこちくぼんだままでした・・・。
そんな道をとおりながら、どんどん奥地へ。ここにも、良い茶葉はあったのですが、当時のベトナムには契約して取引をする商習慣がなく、現地の商売は、お金を直接現地に持っていったら、その分その場で茶葉を渡すという物々交換に近い状態でした。なんとか、ならないかと悪戦苦闘してみたものの、最終的に、たくさんお茶を仕入れることは難しいと、取引をあきらめました。
そんな思いが、当時の伸ちゃんの頭の中を何度もよぎりました。
でも、「あきらめたら終りだ!」と手当たり次第にツテをたどり、ひょんなことから、オウさんと出会ったのがダイエットプーアール茶を生み出すきっかけになったのです!!
この話をするには、ティーライフのなりたちを、少しお話ししなければなりません。もともとティーライフは、お茶のティーバッグ加工をする会社でした。
伸ちゃんがティーライフをつくったのは、1983年のこと。ずいぶん前のことなんだなぁ~。
はじめは売れなくて苦労しましたが、だんだんと日本中の会社から加工の注文をいただけるようになりました。そんな中、横浜のとある商社さんからティーバッグ加工の注文をいただきました。
一方、理想のお茶を求めて全国行脚し、さらに海外まで茶葉を求めに奔走していた伸ちゃん。
インドネシア、ベトナムと続けて取引を断念し、肩をがっくり落としていた頃です、最後の頼みの綱として、中国の雲南省・シーサンパンナのお茶が、カテキン含有量の多い原種に近いお茶であることを発見しました。調べてみると現地に暮らしている少数山岳民族・ハニ族が、生活の知恵として、渋みの多い現地の茶葉を、醗酵させることで渋みを抜いて飲んでいるというのです。
「これはっ!」と思い、どこか取引できる会社はないかと探し始めたとき、あることを思い出しました。
そうです。ティーバッグのご注文をいただいているあの横浜の商社のことです。もしかして突破口がみえるかもしれません、ほとんどダメモトで相談しました。
そのときに紹介されたのが、雲南省の工場を管理しているオウさんでした。中国で国営企業以外の企業が認められた直後の時期、ちょうどオウさんは、ハニ族の首長が管理するプーアール茶の会社に転職した直後でした。
話はとんとん拍子に決まり、ハニ族のプーアール茶を仕入れることができました。
この縁がきっかけで事業を続けることができました。
きっかけとは、ひょんなものですね。
もちろん、今でも伸ちゃん自ら毎年、雲南省の工場や茶園に足を運んでいます。
原料となる茶葉
一般的なプーアール茶は、別々の産地からの茶葉を寄せ集め、湿潤な気候で作業効率のよい広東省で醗酵します。そう、産地がブレンドされています。一方、ティーライフの 『ダイエットプーアール茶』は本場中国の中でも良いお茶が取れることで有名な雲南省の“シーサンパンナの茶葉”を100%使用しています。
それこそ、伸ちゃん自ら、味・香り・成分などを確かめ、「これだ!」と確信した標高1400mの高いところだけでとれる「雲南大葉種」なのです。
茶葉の収穫は、現地に住むハニ族の方々に手伝ってもらいながら、ひと葉ひと葉、ていねいに手摘みをしています。
醗酵について
通常は、湿度の高い倉庫などで醗酵させるのに対し、ティーライフの『ダイエットプーアール茶』は、風通しの良い環境で、時間をかけてじっくり熟成・醗酵させています。
担当者は、「麻でおおった内部と外側の温度を保つため、温度に気をつけながら撹拌(かくはん)することが大切」と語ります。
茶葉の醗酵が均一になることで、マイルドでやわらかい味に仕上がります
撹拌(かくはん)する手間を惜しまず、担当者は、お茶づくりにたっぷりの愛情を注ぎ込んでいます。
おいしさだけでなく、安心してお飲みいただけるよう徹底して取り組んだ究極のプーアール茶づくり。試行錯誤をかさね、ついに完成しました!そのこだわりの味とは!
あなたがもし、今までに普通のプーアール茶を飲んだことがあるなら「ああ、確かに!」と納得いただけるはず。今回、伸ちゃんがこだわって作ったハニ族のプーアール茶もお客様に飲んでもらえなければ意味がありません。やはりプーアール茶特有の「陳香」がするからです。成分がいくら良くても、おいしくなければ、飲んでもらえない…そこで、伸ちゃんは、考えに考えに、考えましたっ!
「なんとかしたい!」と試行錯誤した結果、伸ちゃんは、ついに特別な方法を発見しました!
特別な機械を使い、高圧蒸気釜で蒸気殺菌することで、日本人好みの味に仕上がり、飲むときに気になるあの「カビ臭さ」がほとんどありません。
菌の数を調べても納得です。通常プーアール茶1gあたり約30万個ある菌が、ダイエットプーアール茶は1gあたり約300個以下と、なんと1000分の1になっていたんですから!
伸ちゃんは思いました。
「ここまで想いを込めてできたプーアール茶なんだ。
普通のプーアール茶とは違う特別な意味を込めた商品名にしたい…」
安心と安全はもちろん、飲み続けるために欠かせないおいしさをプラスしたプーアール茶、
『ダイエットプーアール茶』ができた瞬間でした。
さて、これで「ダイエットプーアール茶誕生秘話」は終わりではありません。
伸ちゃんはこのダイエットプーアール茶にさらなるこだわりをみせます。そのこだわりとは…!
そこで、伸ちゃんが注目したのはティーバッグ。これなら削り出すことなく、お湯を注ぐだけですぐに飲むことができます。
お茶をおいしく飲むためには、お湯を注いだときにポットの中で踊るように掻き回されること(ジャンピング)が大切なのですが、一般的なティーバッグは、あまりジャンピングしません。
そこで、当時とてもめずらしかった三角ティーバッグを採用することにしました。立体的になる分、ジャンピングしやすくなるというわけです。
さらに、この三角ティーバッグはトウモロコシから作られた安全性の高い素材から作られます。そのまま捨てても数年間で土に還るため、環境にもやさしい上、ごみ分別する必要がなく、便利だろうという伸ちゃんの気配りから採用が決まりました。
このトウモロコシフィルターの採用は、業界の中でも先駆けでした。
おいしいから続けることができる。
健康維持からダイエットまで、あなたの生活を楽しく過ごすための“いつものお茶”として、
いつまでもダイエットプーアール茶が続きますように。